女性のパワーとつながりで社会をかえたい――元気をもらった函館訪問

2018年8月13日 12時28分 | カテゴリー: 人権・多様性, 子育て支援・女性・男女平等参画

8月8日、全国フェミニスト議員連盟の有志数名で函館市を訪れました。目的は自立援助ホーム訪問と函館性暴力被害防止対策協議会についての視察、そして会員の元函館市議竹花郁子さん企画の「緊急ミニ語り場 各地の女性議員と語ろう!会」の参加です。

議会という政治の意思決定の場はもちろん、あらゆる場での女性参画が「誰もが生きやすい社会・地域」をつくることをあらためて確認し元気が出た1日でした。

■自立援助ホーム「ふくろうの家」訪問――子どもの自立支援は社会の責任!

虐待や貧困、非行などで家庭に居場所がない15歳から20歳までの若者が暮らす自立援助ホームは、児童福祉法に位置付けられた施設です。ふくろうの家は中古住宅を改修し、6名定員で女の子が暮らすホーム。働きながら、あるいは通信や定時制高校に通いながら自立をめざす女性たちを8名のスタッフが援助しています。

静かな住宅街の綺麗に整えられた広い一軒家という好環境ですが、入居するときの心境はみな複雑なものを抱えており、生活面のサポートをはじめ仕事探しや進学のための奨学金手続き、緊急時の対応など、まさに24時間フル対応でのきめ細かな活動には頭が下がります。

児童自立生活援助事業として公費が使われていますが、入居数に応じた運営費補助では安定した財源にはならず、助成金や寄付に支えられているのはDVや性暴力被害者支援と同じ構造で、ボランティアが大きな底力になっています。本来であれば、社会的擁護として公的な責任のある仕事。家庭だけでなく社会で子どもを育てるための制度充実を求めていくために、もっと声をあげていかねば!と誓いホームをあとにしました。

 

■函館性暴力被害防止対策協議会――性暴力を許さない地域づくりの実践

この協議会は、北海道警察函館方面本部長に2016年に着任した小笠原和美本部長を中心に、函館市や医師会、弁護士会、市民団体などが連携してつくられたもの。市民団体にはDV被害者支援団体(ウィメンズネット函館)、自立援助ホームを運営する青少年の自立を支える道南の会(ふくろうの家)やCAPグループなど、女性や若者、子どもにかかわる活動を担ってきた団体も複数あり、警察の女性幹部というトップダウンの力だけでなく、それまで培われてきたものが女性目線で再構築されしくみ化されたもの、ということがよくわかりました。

「魂の殺人」と言われる性暴力。被害者支援・防止のための活動という点を、線で結び合わせ公的なものにするには意思決定機関に理解者がいることがやはり重要なのです。だからこそ女性議員が増えることが大事だし、政治だけでなく行政の女性管理職が増えることも必要です。協議会設立に向けては、市長や商工会幹部などへも性暴力への偏見をなくし理解を深めるためのプレゼンを小笠原本部長自ら行ったということで、利用した動画を実際に見て完成度の高さに感銘を受けました。これは具体的な事例を目の当たりにしてきた女性たちの声があってこそできたものです。

連携の仕組みなど各地域でも活かせる内容が満載で有意義な時間でした。ちなみに視察受け入れをしてくれた函館市の担当の子ども未来部も女性部長でした。

性暴力被害への理解のためのプレゼン動画の1枚。一つ一つの言葉が説得力を持つ。

 

■緊急ミニ語り場 各地の女性議員と語ろう!

6時半からは、訪問した6人の議員(ひぐちのりこ仙台市議、高橋かずえ岐阜市議、末吉美帆子所沢市議、松田典子越谷市議、大河原まさこ衆議院議員、日向美砂子小平市議)と地元函館の荒木明美市議含む7名の女性たちとの懇談の場がありました。コーディネートしてくれた竹花郁子元函館市議は、運営にかかわる自立援助ホームでの緊急対応で残念ながら欠席。忙しい中の対応に心から感謝しつつ、円座になって話が始まりました。

まずは一人ひとりが議員になったきっかけや女性議員として取り組んでいることや議会に女性議員がいることの意味などを自己紹介をかねてトーク。みんな、社会や地域をよくしていこうという動機はもちろん、同時にきっかけとなった個人としての出来事や思いを抱えている。政治的なことは個人的なこと、個人的なことは政治的なこと――繰り返されてきた言葉が浮かびました。

そのあとはただ質問を受けるだけでは、ということで函館からの参加者の方たちにも自己紹介で話をしてもらうと、ここにも一人ひとりのジェンダー問題や社会とのかかわりにおけるヒストリーが。政治は議員だけですることでなく市民によりつくられる――このこともあらためて感じ元気が出ました。怒りと疑問を連帯につなげよう! 函館の夜は霧雨の中、深い思いに包まれました。

円座になっての話はあれこれと盛り上がった。