居場所や新しい住まい方として空き家活用を考える

2018年2月6日 00時31分 | カテゴリー: 介護・福祉・医療, 活動報告, 環境・まちづくり・行政

講師のまちぽっと理事伊藤久雄さん(左)と露木尚文さん(住宅都市問題研究所)。ほかにNPO法人SAHS代表の井上文さん。

1月30日、NPO法人まちぽっと主催の学習会「住まいに、居場所に――空き家活用の新たな展開」に参加しました。小平でもまちを歩いていると空き家を見かけることが増えました。空家が老朽化し近隣住民が困っているというケースもあります。
市では空き家等の適正な管理に関する条例を2012年に策定し、草木が生い茂ったり建物が壊れて危険な場合など、市長名で助言や指導、勧告ができるようにしました。その後、国でも空家等対策の推進に関する特別措置法ができ、空き家の活用についても盛り込まれました。
小平の条例は管理に関するものだけで、生活者ネットとしても活用を提案していますが、いまはまだ所有者への意向調査を行うなどの段階で、活用の方針が出ていません。そんななか、アパートの空き室や空き家を有効に活用するため、所有者の理解を得ながら市民が運営する居場所が小川町や学園西町、津田町にできているのは市民の力の現れです。

■住宅セーフネット法の一部改正と居住支援の課題

学習会では空家特措法でなく、国土交通省と厚生労働省による住宅セーフネット法の改正について伊藤久雄さんからの話がありました。改正により住宅確保要配慮者(高齢者、障がい者、子育て世帯、低所得者、被災者など)向け住宅の登録制度や家賃補助ができるようになりました。東京都はこれからのようですが、賃貸住宅が高く公営住宅も慢性的に不足している東京都ではこの制度をうまく使うことで若者や母子世帯の自立につなげる可能性が広がります。
また、単身高齢者の住宅と福祉の問題も深刻さが増す中、本気で施策を整えることが急がれています。最近起きた札幌市の自立支援住宅の火事は非常に痛ましいものですが、これも行き場のない人たちの支援の政策の欠落ゆえで施設管理をしていた団体だけの責任ではない気がします。

■大胆な発想で新しい住まい方を支援する豊島区の空家活用条例

シェアハウスや福祉的使途の住宅、居場所など新しい発想で空き家を活用しようとすると、用途や耐震など行政の制度の壁にぶつかることがあります。豊島区は、現状を見据え「どうしたら活用できるか」を考えかなり柔軟な運用を試みており極的な姿勢です。1級建築士の講師からは、空き家を福祉転用のため改修する際の建築確認の問題など、課題と解決方法を世田谷区などの事例を通して聞きました。
2017年の調査によると小平市内の空き家は314件(アパートやマンションなどの空き室は調査対象外)。住宅セーフネット法による福祉的な活用は、見守りや事業者との連携でオーナーの意向がよいほうに変わる、という話もあり、行政のコーディネート力が問われるところです。NPOのような社会的ミッションをもつ民間の中間支援組織が入るほうがやりやすい面は確かにあるのではないかと思います。

■小平でのこれからに期待

それと小平のような規模の都市では広域連携が有効ではないかと思い、居宅支援協議会を東京都宅地建物取引業協会北多摩支部のエリアの自治体でつくれないかと議会質問で提案したことがあります。昨年、市はこの不動産取引業協会多摩北支部と協定を結んだとのことで、内容は管理に関することのようですが活用を見据えた今後の展開を期待しています。