在宅医療と介護のチーム化で幸せな老後を

2014年9月24日 22時50分 | カテゴリー: 介護・福祉・医療, 活動報告

 高齢者率(65歳以上の人口割合)が21%を超えると“超”高齢社会と定義されますが、小平市の高齢化率はすでに22%を超えています。60代70代でもお元気な方は大勢いますが、老いても安心して暮らせる地域づくりはいまの時代の優先施策です。
 小平市が行っている「高齢者生活状況アンケート」では、介護が必要になったときには「自宅で介護保険サービスを利用しながら生活したい」と考えている人が38.5%ともっとも多く、住み慣れたわが家、住み慣れた地域で暮らし続けることを多くの人が望んでいます。 

社会の変化で介護する家族も多様に
 この希望をかなえるためにも、介護を家族だけで担うのでなく社会全体でささえていくことが重要です。仕事をもつ女性が増えたとともに、高齢化により老々介護も増えています。また、息子や夫がケアをする男性介護は小平でも26.9%と4分の1を超えました。こうした実態をもとに、どうやって本人にとっても家族にとっても負担のない幸せな老後を築き上げるか……そのポイントは在宅医療と介護の連携にあると捉え、小平・生活者ネットワーク福祉部会では介護を考える学習会を8月30日に開催しました。タイトルは「最期まで自分らしく生きるための医療と介護のあり方~家族がいてもいなくても~」。

「自宅で暮らしたい」の望みに応える
 白梅大学で家族・地域支援を専門にしている森山千賀子教授から、小平市での現状や介護保険制度についての解説をいただいたあと、調布市で在宅医療のネットワーク構築に尽力している西田伸一医師のお話をききました。
 私も多くの人から介護経験のお話をうかがうと、自宅での介護生活のポイントは3つ、まずは訪問介護の充実と、自宅での生活のアドバイスや急なときに対応してくれる医師の存在です。そして家族介護者の支援。医療との関係の中での不安と家族の負担から施設を選ぶ方が多い現実を考えると、介護保険の充実だけでなく医療現場の変革も伴わないと「家で介護を受けながら暮らしたい」という希望はかないません。

これからの医療は「かかりつけ医」がキーワード
 西田医師は、ご自身の医院も含めて4つの診療所と1つの在宅専門クリニックとで連携型の在宅療養支援診療所「ゲゲゲ・ドクターズネット」をつくって往診に応じています。また、調布市では医師会が中心に訪問診療紹介システムをつくっていて、相談があれば2日以内には医師を紹介してもらえるしくみができているとのことです。
 高齢者にとっては臓器や機能の故障=病気が治ったあとも、少しでも心地よく暮らすためにからだ全般の調子を診てもらうことが大事です。西田医師はかかりつけ医を持つことの大切さを説きます。かかりつけ医は「臓器の専門医ではなく、あなたの専門医」という言葉が印象的でした。また、かかる側も自分でかかりつけ医を見つけ、往診してもらえる信頼関係をつくっておくことが大事というアドバイスもあり、地域医療のあり方を見た思いがしました。

医師と介護者、本人でチームをつくる
 学習会では、訪問看護、ケアマネ、介護家族のそれぞれの立場の方を交えてのパネルディスカッションも行いました。自ら望まれて最期まで1人で自宅で暮らした方の事例は、医師、訪問看護士、介護者がその方の暮らしを支えた経過の臨場感あるお話で、「連携」という言葉ではなく「チーム」という表現がふさわしく、これからの施策提案の大きなヒントを得ることができました。
 介護保険制度は改正により、地域での判断が重くなります。これを好機と捉え、小平の中で当事者を真ん中に置いた顔の見える介護施策を構築していかなければとあらためて思いました。