若者が本来もっている力を引き出すために

2013年12月13日 10時01分 | カテゴリー: 介護・福祉・医療, 活動報告

10月に訪れたいたばし若者サポートステーション

 生きていく中での困難やつまずきは誰にでもありうることです。何かのきっかけでひきこもってしまったり、職場での問題からうつになってしまって仕事を続けることができなくなるなど、さまざまな原因で教育にも就労にもつながっていない若者たちを厚生労働省などの政府機関は「若年無業者」と呼んでいます。世間で言うところのニートです。その数は、約60万人以上*という数字で推移しており、小平市内でも本人や家族の深い悩みとして私たちの耳にも入ってきます。
 *総務省統計局「労働力調査」。若年無業者とは年齢を15~34歳に限定し、非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者として集計。

 不況による雇用状況の悪化や教育現場での課題、発達障がいの問題などニートの背景にはさまざまな要因があると言われています。ひきこもりは海外ではあまり例を見ない現象だということですが、60万人以上もいるということは、個人の努力による自己責任論ではなく、社会課題として捉え支援とともに根本的な解決策を探る必要があります。
 厚生労働省では、全国に約160か所の地域若者サポートステーション(サポステ)を設置し、社会福祉法人やNPOに運営を任せて、働きたい意志があるのに働けないでる若者を支援しています。生活者ネットワークでは、都内にあるサポステを何か所か訪れ取材をしてきました。都内には立川、三鷹、八王子、福生、調布、板橋、練馬、新宿、世田谷、足立と10のサポステがあり、キャリアカウンセリング、心の相談、就労支援セミナー、コミュニケーションセミナー、パソコン学習会、保護者相談等を基本にそれぞれに専門性を活かした運営を行っています。
 国の事業になる前から、社会的事業として活動していたところも多く、たとえば福生や足立、板橋などでサポステを受託しているNPO法人青少年自立援助センターでは自立のための合宿や教育支援、訪問事業などをサポステ開設以前から独自に行っています。立川と調布ではひきこもりの自立支援を先進的に行ってきたNPO法人育て上げネットがサポステを受託しています。
 本人からだけでなく家族からの相談もあり、役所ではできない新たな発想での支援を行っています。まずは、このような支援機関があることの周知が重要です。残念ながら小平市にはサポステはありませんが、在住者のみを対象としているわけではないので、立川や三鷹など近隣も含め都内のサポステにつなげていく役割を市が果すことはできます。サポステが対象にしている若者は39歳まで。就労の機会をつかめないままに年齢を重ねてしまった人が社会との接点を持ち、次のステップに進む機会をつくることでその人が本来もっている力を引き出すことは個人的にも社会的にも意味のあることだと思います。この考えのもと、12月議会では若者の自立に向けた取り組みについての質問をしました。