住民投票に投票率50%以上の成立要件―ネットは反対

2013年4月30日 10時05分 | カテゴリー: 活動報告, 環境・まちづくり・行政, 議会・議会改革

東京新聞Web版 4月19日 投票を呼びかける市民グループのメンバーら

◆突然の成立要件改正案!
 東京都内では初めての住民投票、そして都市計画道路に関しては全国で初めてになる住民投票が5月26日に行われます。その条例可決については3月28日にご報告したとおりです(⇒こちら )。
 この事は新聞各紙にも取り上げられ、直接請求をした市民や市も準備に向けて動き出した4月初旬、驚きの動きがありました。住民投票の成立要件を投票率50%以上とする条例改正案が市長から提出されるというものです。
 この内容は、住民投票の実施にとって大きな問題です。住民投票に投票率などの要件を課すという考え方はありますが、それは議会や市民を交え充分な時間をかけて決めるべきことで、過去の事例を見ても常設型の住民投票条例(住民投票の対象事項や発議の方法をあらかじめ設定しておく条例)には確かに成立要件を定めたものが多くありますが、今回の小平市のような地方自治法に基づく直接請求による住民投票には成立要件を定めたものはありません。

 ◆今回の改正案提出は議会軽視
 「何を民意とするか」は、民主主義の根幹にかかわるものであり、特に地方自治においては地域性や政治風土、間接民主主義と直接民主主義の関係性や起こりうる課題の分析・調査など綿密に行い、充分な市民的議論のもとに決めていくべきことです。それを「常設型住民投票条例には過半数以上という成立要件をつけているものが多い」という理由だけで、すでに実施が決まり投票日が迫っている小平の住民投票に適用しようとする姿勢は、議会軽視・市民軽視だと言わざるを得ません。
 このような改正案そのものを提出すべきではないという意思を会派として強く伝えましたが、4月28日の臨時議会に議案は提出され、住民投票条例特別委員会で審査されました。
 生活者ネットワークとしては、成立要件については前回の審査の中でもすでに議論済みで、成立要件はつけないことで条例成立しているものであり、その結論が出てすぐに別の内容の改正案を出してきたことには非常に大きな疑問をもっています。

 ◆議会としての決定は改正案可決(ネットは反対)
 審査は6時間以上におよびさまざまな質問と意見が出ましたが、3月の特別委員会で住民投票そのものには反対した委員が成立要件には賛成、賛成した委員は成立要件には反対という論調となりました。しかし、成立しない場合は開票もしないということに対しては、市の姿勢への疑問の声もあり特別委員会のなかでこの点に関しての合意形成が図れるのではないかとの期待も出てきました。休憩をとって話し合いの時間がもたれましたが、最終的には合意に至らず市長提案の改正案への賛否となりました。賛否は以下のとおりです。

成立要件をつける改正案に賛成=政和会(自民党系)5、公明党6、みんなの党2 計13人
成立要件をつける改正案に反対=フォーラム(民主,社民)4、共産党4、生活者ネット3、虹とひかり2 計13人

  (生活者ネットワークの討論(反対理由)はこちら→)

  ◆投票率50%超えで成立をめざして!
  地方自治法により可否同数の場合は議長採決となる決まりがありますが、議長の判断は可決になりました。生活者ネットワークとしては今回の住民投票に成立要件を付すことも開票しないことにも反対しましたが、議会としての結論断は成立要件を投票率50%以上とし成立しない場合は開票もしないということになります。
 この結果を受けて市は当然ですが、成立要件を課す判断をした議会も、議員それぞれの動きの中で投票率をアップし不成立にならないよう努力すべきではないかと思います。成立要件を付したときに危惧されるのはボイコット運動や静観して投票率を下げようとする動きです。そのようなことになるのは、今住民投票のことで全国的に注目されている小平市として大きな問題です。 生活者ネットワークとしてもできることはすべてやろうと決めています