放射能から子どもと暮らしを守る

2011年8月3日 22時03分 | カテゴリー: 子ども・教育, 活動報告, 環境・まちづくり・行政

小金井放射能測定室
小金井放射能測定室
 この間、原発事故による放射能汚染で生活者ネットの政策として大切にしてきた食の安全、子ども基準による健康被害の未然防止、農業の保全いずれもが大きく脅かされています。
 この現実に直面し受け入れながら地域でできる解決策を練るには、冷静な思考と行動、そして市民と行政、産業が知恵を出し合い連携することが必要です。そのためには信頼関係をつくることが大前提。気を許すとこみあげる怒りに突っ走りたい衝動に駆られますが、それだけでは解決しないと自分を戒めつつ日々動いています。もちろん、国策として原子力エネルギー政策を進めている以上現政権・旧政権併せて2大政党には厳しく責任を求め、放射能汚染対策を迅速に実行してもらうことが基本なのは言うまでもありません。

●子ども対策を迅速に
 放射性物質の影響についてはわからないことも多く専門家によって意見が分かれていることも事実ですが、共通していることは先月発表された食品安全委員会の放射性物質の食品健康影響評価に関するワーキンググループの報告にもあるように、子どもへの影響はおとなよりも多いということです。疫学的にもチェルノブイリの事故でこのことははっきりしています。つまり、子どもや妊産婦に対してはでき得る対策を具体的に考えていくことが必要ということです。
 たとえば、給食は子どもたちだけが食べるものです。仕入れの段階や調理の仕方などでできることを責任をもって提案するために、担当課へのヒヤリングを行い、多摩北部地域の生活者ネットワーク議員とも情報交換をしながら、内部被ばくを抑えるための具体策を練っています。

●子どもの過ごす場所の測定
 東京での放射性物質の測定が始まり、小平市でも測定器の都からの借り入れ、委託による大気とプール測定が行われています。それに先立って、東京都の100か所測定の2か所が小平市内にあてはまり二つの小学校での測定がありました。
 7月15日の測定では表土から5cmのところでの数値が0.07μSv〜0.09μSvという結果がでています。⇒一覧はこちら 
 拡散してしまった以上、このように数値を把握することは今後も必要です。不安の一番の原因はわからなさ。測ることで安心につながる場合もあり、いっぽうで線量が高いときの対応策を立てることができます。
 市ではすべての小・中学校、保育園で測ることについてはまだ消極的ですが、会派として測定することの必要性を訴えています。

●農業への風評被害を防ぐためにも測定は必要
 1日、小金井市の食品放射能測定室を訪れ(写真)、運営する放射能測定器運営連絡協議会と担当課である経済課の話を聞きました。測定器はチェルノブイリ事故後の食品の安全を危惧する市民の声を受け21年前に4,326,000円で購入したとのこと。セシウム134,137を測定し運営は市民がつくる協議会がしています。(ちなみに提案時から小金井・生活者ネットが関わっています)。市からの運営費は一切出ていませんが、21年間ボランティアで測定し続け、放射能の知識の普及・啓発のための学習会なども行ってきました。震災後は、家庭菜園や自分の畑で栽培する市民からの持ち込みが増え、現在は検査日を増やしても3か月待ちとのこと。
 継続してきたことで震災前との比較や食品ごとの傾向など、分析もでき、市の学校給食の食材の測定・測定値公開も可能になっています。
 また、測定にはていねいなコミュニケーションや知識説明が必要で、協議会はそれを行っていることの意義の大きさを感じました。使用している測定器は自然界からのカリウムが別の数値として表示されます。しかし、機器によってはそのカリウムもいっしょに数値化されるものがあり、その説明なしに数字だけを言われると誤った情報を伝えることになります。もし、影響力の大きいテレビがそんなことをしたとしたら大変なことです。
 といって、説明も数字も出さずに「だいじょうぶ」とだけ言われても消費者は安心できません。「正しい測定と説明」という情報提供こそ、風評被害を防ぐ第一の策と思います。

●福島の子どもたちのためにできること
 明らかに飛散量の多い地域の子どもたちのための対策が後手後手になっています。いま、福島県内の子どもたちを清里にある市の保養施設に招くプロジェクトに関わっていますが、小学生24人の定員はわずか1日であっという間にいっぱいになりました。外遊びもできない状況は子どもたちにとっても親にとっても切実です。
 いま、市民レベルでこうした企画があちこちで動いていますが、夏休みのものはすぐにいっぱいになったと聞いています。チェルノブイリでは25年たったいまでもこうした保養が続き、北海道には受け入れを行うNPOがあります。
 東京は福島第1原子力発電所での電気を使っていた地域です。自治体ごとにできる支援を検討すべきです。そして、東京電力の株主でもある東京都は大規模な財政支援を行うべきと思っています。