子どもたちに共感できる大人であること

2010年4月19日 00時49分 | カテゴリー: 活動報告

 生活者ネットワークでは会派としての学習会を行ってきました。過去には緑・ネット時代に環境に関して「持続可能」をテーマに2回の学習会を行い、いずれも市民に公開しました。今回も同様に政策提言につなげるための会派学習会を4月18日に行いました。テーマは性やデートDVについての正しい知識をどう子どもたちに伝えるかということです。
 講師は岡山で女性外来のクリニックを開いている産婦人科医の上村茂仁さん。上村医師は診療で多くの若者への疑問や悩みに答えるなか無料でケータイでの相談を始め、毎日多くのメールをやりとりしています。
 岡山県では教育委員会の人権教育として、デートDV防止に取り組みNPOと協働しながらピアカウンセリング方式の掲示板サイトの運営を行ったり、性やジェンダーについての正しい知識を子どもたちに教えるための出前講座のしくみをもっています。上村医師はこうした県の取り組みにも関わっています。
 学習会で印象深かったのは、若者の性に関する悩みや行動に関して大人が注意しなければいけないのは勝手にストーリーをつくりあげないこと、というお話でした。性や恋愛の悩みは人間関係のことであり、家庭環境や人格形成の上でのパターン化したストーリーにそれを当てはめても子どもはついてこない。共感してくれる大人にしか子どもは悩みを相談しない、ということでした。本当にそうだと思います。大人だって、はなから説教しかしない、自分の話を聞いてくれないとわかっている相手に悩みを相談なんかしないでしょう。
 妊娠や避妊については知識として繰り返しわかりやすい言葉で教えることが大事で、小学生でもていねいにわかる言葉で説明すると正しく理解できるということでした。
 上村医師のケータイには1日100件以上もの相談が来るそうです。それは単にケータイというツールだからではなく、子どもに共感し耳を傾ける姿勢があるからこそだと感じました。この情報化の時代、包み隠したり一方的に命令しても何の意味もありません。正しく教え一緒に考える——これがいま大人に求められている態度だと思いました。
 残念ながら岡山に比べて東京都は行政による教育や相談も立ち遅れています。地域のなかに子どもに共感する姿勢の大人がどれだけいるかが、望まない妊娠や性暴力被害、デートDVを予防するために問われています。この学習会を政策提案のヒントにしていきたいと思います。