お金をかければいいというものでは……

2009年11月3日 00時35分 | カテゴリー: 活動報告

 10月28日から30日まで、生活文教委員会の視察がありました。このうち、大分県豊後高田市での国体運営についての視察をご報告し、併せて東京オリンピック招致のその後についての感想を書きたいと思います。
 豊後高田市では昨年大分国体のバレーボール、カヌー、グランドゴルフの3競技を開催しました。今回、委員会で視察に行ったのは5年後に小平市でも国体のバレーボールの大会が開催される予定だからです。国体というくらいですから、すべての運営費が国から来るのかと思っていましたが、そうではなく都道府県と市町村とで補助割合が決まっているようです。去年の大分大会から簡素化の方針が出されたそうですが、それでも3競技の予算は約1億3000万円で、そのうち豊後高田市の一般財源からの負担金は当初予算で約7700万円! カヌーがお金がかかるとのことですが、その金額に正直ビックリしました。
 しかし、もっとすごいのはあらかじめ決められた積算方法によってはじき出されたその予算をほぼ半分に近い約6450万円ほどで実施したということです。いずこもそうですが、いま自治体財政は苦しい状況にあります。豊後高田市では、使用済み看板をもらい受けて再利用する、あるいは手作りする、国体が終わった後もほかのイベントで再利用することをあらかじめ計画して作成する、花を苗からでなく種から植えて育てるなどなど工夫をして支出削減に努めたそうです。一つひとつ小さなことですがその積み上げが大きな市財政の支出削減につながったのだと思います。たった1度の国体の支出を抑えて市民の生活のために活かすことはすばらしいことです。
 といって、国体の大会運営に力を入れていなかったのかというとお金をかけない分人の力が終結し、3町合併後のまちの和が広がりたいへん大会が盛り上がったとのこと。まさに、人の知恵と力を終結しての大会開催だったようで、とても参考になりました。
 
 視察後、東京オリンピック招致のことを思わずにはいられませんでした、もちろん招致運動と国体運営では意味合いが違いますが、東京都のように財力にものを言わせて自治体にグッズをばらまいても盛り上がらないのは当然です(総額150億)。そして、この横断幕や懸垂幕、旗などについて、先日行われた決算委員会で質問したところ、東京都からは各自治体で処分するようにと指示されているとのことでした。たしか、このオリンピック招致って「環境」がテーマじゃなかったっけ? まちじゅうにあふれていたあの幕や旗はすべて「ごみ」になるのです。
 先日韓国に行ったとき、広告などののぼり旗や不要の布・合成皮革をエコバッグや財布、ペンケースにしてリユースしているお店を見ました。若者のあいだではトラックの幌を利用したバッグが流行しています。スイスで始まったみたいですが、その動きは日本も含め世界に広がっています。
 東京オリンピック招致のグッズも何とか再利用できなかったのかと思います。東京全体で無理ならせめて「処分せよ」と言われた各自治体でできないものかと担当部署にも聞いてみました。残念ながらオリンピックは五輪マークが商標なので難しいようです。でも、マークにかからない部分を使うとか、それこそ知恵を絞って少しでもなんとかならないのでしょうか。すでに捨てた自治体も多いようで、そもそも招致委員会もいくつものルートで配ったので、小平市内にどのくらいあるのかも把握していないようです。招致が成功したとしてもいつか不要になるものなのですから、東京都もそこまで見込んで計画を立ててほしかったと思います。
 私はスポーツは嫌いではないしオリンピックそのものにも反対はしません。目標に向かってみんなで協力したり、選手が努力することを目の当たりにすると感動します。でも、やっぱりいまの東京で開くことには説得力が欠けたし、環境もそうだけど「若者に夢を」というスローガンが、普段やってることとあまりに違いしらけました。全国で唯一実施していない少人数学級のことなど教育面での確信犯的な遅れや、若者の雇用問題も日本全体の問題とはいえ住宅施策などで都にできることがたくさんあるはずです。「若者に夢」をというのであれば、オリンピックをどこでやっても休暇をとって見に行けるような社会を実現するほうがいまや夢があるのではないでしょうか。
 招致に自治体の持ち出しはありませんが、県に言われるままでなく独自の工夫で市政への効果をもたらした豊後高田市の話と、東京オリンピック招致を思わず比べてしまう私でした。