やきものの町で学んだ「食器のリサイクル」

2009年6月4日 08時55分 | カテゴリー: 活動報告, 環境・まちづくり・行政

 5月27日から岐阜県多治見市で開かれた第17回環境自治体会議に、苗村さんと一緒に参加しました。初日は基調講演のほか、長野県飯田市や北海道斜里町、福岡県大川市、福井県勝山町、そして開催地の多治見市の各首長がパネリストとなり、パネルディスカッションが行われました。
 翌日は分科会に分かれ、私は「循環型社会を目指して〜もっと、ごみを減らす」と題したごみ・リサイクルの分科会に出席しました。多治見市で行われている23分別や長野県小諸市の生ごみの堆肥化などの実践例が各自治体の担当者から報告されました。そして、興味深かったのが食器のリサイクルです。
 午前中のフィールドワークで、リサイクル陶器の原料(土)を製造しているヤマカ陶料という会社を見学し、実際に廃食器を粉砕し土に再生する過程を見ました(写真=全国各地から送られた廃食器を粉砕する機械)。廃食器は全国から送られてきます。食器は口に入れる食べ物を盛るものですから、食品衛生法で有害物質の溶出が制限されています。そのため、花瓶や置物など食器以外のものは受け取れないとのこと。また、ガラス質のものや紙ラベルのついたものは成分や処理過程でのトラブルの問題からリサイクルには使えません。いらなくなった「ごみ」ではなく、新たに作る食器の原料「資源」として考えると、きれいに洗った状態で送ることも含め当然のことと言えます。廃食器を利用した原料は15〜20%の配合率とのことでした。
 食器は日常あるいは長年使うものですから、思い出が詰まっている場合もあります。ごみとして捨てることができずに家庭で眠っているものも多い。それをまた新しい食器としてよみがえらせ、誰かに使ってもらう。それが「食器から食器へリサイクル」、との話になるほどと感じ入りました。この器のリサイクルは、陶磁器の一大産地であるこの美濃の地で、1997年から「グリーンライフ21・プロジェクト(GL21)」として取り組まれているとのことです。
 見学中、たまたま到着したばかりの荷物に給食器がありました。美しい模様の陶器が使われているのも、小平市から見るとうらやましい限りです。割れやすいデメリットはあるもののこうしてまたリサイクルして給食器となれば、立派な環境教育の実践ですし、食育の点でも効果大のはず。
 分科会では、食器リサイクル事業を実験的に始めている多摩ニュータウン環境組合リサイクルセンターのセンター長であり、食器リサイクル全国ネットワーク代表もある江尻京子さんの報告もありました。原料の会社に結果的にごみを送ってしまうことのないよう、啓発に力を入れている様子がよくわかりました。
 小平市では現在は燃えないごみになっている陶磁器。しかし、たくさんの自治体がむやみやたらに廃食器を原産地に送り込んでしまっても課題が生まれます。まずは大事に使う、次にフリーマーケットやリサイクルコーナーなどの利用でリユースという順番であることは言うまでもありません。