道路だけじゃなく人を育てよう!——介護人材不足

2008年4月16日 19時47分 | カテゴリー: 介護・福祉・医療

 4月15日、この日は朝7時から8時まで小川駅西口で駅頭をし、その後9時から議会報編集委員会、11時頃に終了してネット事務所に行き、2時からは子どもの学校の保護者会、その後家にいったん戻って麹町の剛堂会館まで出かけるというあわただしい1日でした。
 6時15分から参加したのは「いよいよ介護人材待遇改善の正念場!!」と銘打った緊急集会。いま、介護の現場は深刻な人材難に陥っています。2006年の介護保険法改正時に介護報酬が引き下げられ賃金に影響をしたため、辞める人が増え新たな募集をしても人が来ないのです。
 わずか数日前からの呼びかけにもかかわらず会場は250人を超える人であふれていました。発起人の一人である「高齢社会をよくする女性の会」理事長の樋口恵子さんのアピールを皮切りに、介護福祉現場で働く人や家族・ケアを受ける当事者などから3分スピーチ、会場からの1分スピーチに続き、党派を超えて来場した各国会議員から一人4分ずつのメッセージがありました。
 小平市内の事業者からも話は聞いていましたが、ここで耳にした現場からの声も切実なものでした。

・生活のできる賃金が保障されなければ、職員がどんどん辞めていってしまう。やる気がある質の高い人も、生活のためにとやむを得ず職場を移る。
・施設では人がいないからといって目の前にいるお年寄りのケアをしないわけにはいかない。職員は休みを削り、時には食事やトイレに行く時間も取れないなか働いている。
・賃金が低いこともつらいが、何よりつらいのは人手がないことで一人ひとりが忙しくなり、よい介護ができないこと。以前は、どうやったらよりよいケアができるか職員同士で話し合う時間もあった。今は、その余裕さえない。
・よい介護ができないという質の問題で悩む人が多い。忙しさで疲れていても「利用者が困るから」といって休めず、精神的に病んでうつ状態になるケア者も増えている。

 人手不足は都心部ほど深刻なようです。単にお金の問題ではなく、介護福祉のプロとして志の高い人は質を保てないことを悩んでいるという話は現場からしか聞けない声でした。「このままでは介護現場は崩壊する、すでに特養やグループホームなど施設では崩壊が始まっている」という専門職の男性の言葉が耳に残っています。
 4月9日から衆議院厚生労働委員会で介護人材確保法についての審議が始まっているそうです。これまで女性が担ってきた介護労働を社会化するために介護保険制度設立から尽力してきた樋口恵子さんは、4月16日委員会で参考人として意見を述べるとのことです。各党派とも介護現場の窮状についての認識は共通のようですが、今回の委員会には通称「コムスン法」と呼ばれる介護事業者への監視を強めようという法案も同時に提出されています。まじめにやっている介護現場への正当な評価についてはせず、罰則だけが強まれば事業者も介護者も萎縮してのびのびとした仕事はできません。
 介護は人が人を看る行為です。人が育たなければ介護保険制度も持続していきません。派遣法の改正による非正規雇用の増加が若者にも広がるなど、最近の日本は本当に人を育てることにお金を使っていないと感じます。少子高齢社会だからこそ、人を育てなければ仕事(ワーク)も生活(ライフ)も担い手がいないのです。政府は道路だけじゃなく人を育てることにも本気で取り組んでほしいと思います。