9月議会の一般質問②——連携と支援で子ども虐待の防止を

2007年9月26日 23時18分 | カテゴリー: 議会・議会改革

 子どもの虐待が増えています。全国の児童相談所が対応した虐待の件数は、この10数年の間に約20倍いう勢いで急増しています。子ども虐待は許されるものではなく、その行為は犯罪として罰せられてしかるべきです。ただ、虐待は感情的に親を批難しても解決にはつながりません。単に虐待をしている親を見つけ出し厳しく罰するという発想でなく、つらい思いをしている子どもを救うために、まず子育てにつまずいた親を見つけ出し、家族を支援することで虐待を防止するという視点で以下の8点を質問しました。

①2004年の児童虐待防止法改正で、児童相談所だけでなく、市が虐待の通告先になった。市が通告先となっていることは、市民にどれだけ周知されているか。
【答弁】市民便利帳や子育てガイドなどで、子ども家庭支援センターに相談を、という周知を行っている。毎年5月に新1年生に向けてSOSカードや相談電話ほっとらいんのパンフレットを配布している。
⇒深刻な事件になりテレビや新聞に取り上げられるケースは、児童相談所との関わりが話題になるので、一般的なイメージはまだまだ虐待=児童相談所なのではないかと思います。防止という視点からも市町村の役割が大きいことをより一層アピールするべきと思います。

②虐待対応への市町村の体制強化が図られ、小平市でも7月から要保護児童対策地域協議会が動き出しているが、ここでは、虐待に関してどのように情報集約・連携・役割分担がなされているか。
【答弁】情報は子ども家庭支援センターに集約される。それぞれの機関が果たす役割はケースによって異なるが、個別のケース検討会議を設置して対策を講じる。実務者部会を定期的に開催し各機関の連携を日頃から図る。
⇒協議会には、庁内だけでも次世代育成部、健康福祉部、教育委員会の3つの部署が関連し、それ以外に医師会、警察など外部機関も関わります。いわゆる縦割りの壁を超えて協力関係が求められていきます。さらに、協議会には学童クラブ指導員や保育ママ、子育ての知恵袋委員、民間子育て支援グループなど直接入らないものもあります。虐待への認識や知識を共有するために、ハンドブックのような冊子を配布すべきではと再質問しました。小平児童相談所が管轄する9市でガイドラインを作成しているので、それを参考に検討していきたいとの答弁でした。
 また、小平市の場合子ども家庭支援センターは指定管理者への委託です。センターから各機関への連絡がスムーズに行くよう市としてバックアップが必要と述べました。

③保育園、幼稚園、学校内部では、気になる親子がいた場合、それぞれどのような体制を組んで対応するか。
【答弁】個別ケース検討会議で、センターが中心となって関係者が支援を行う。
⇒虐待の防止・支援には家族支援の発想が不可欠です。就学前の子どもに対しては子育て支援事業が定着しつつありますが、学校は教育機関であるため「親を支援する」という発想がどうしても希薄になりがちです。学校内で最も家族支援の発想を持つのは、養護教諭だと感じていますが、虐待に関して養護教諭がイニシャチブを取れるか再質問しました。校内の支援では保健室の先生がイニシャチブをとることはあるが、組織として対外的に連携をするときは校長が任にあたるとのことでした。

④小平市としての児童虐待の相談件数は、この1年間で毎月どのように推移しているか。
【答弁】平成18年度延べ255件、月平均21件。新規は53件で月平均4件。
⇒小平市においても虐待は無縁の課題ではないことがわかりますが、未然に防止されているケースは数字に表れてこないわけで、子育て支援の拡充=虐待の防止という視点で考えてほしいと思います。

⑤虐待は見つけ出して親を罰して終わりというものではなく、子どもを救うために家族を長期にわたって見守っていくことが必要になる。子どもの就学や民生委員の任期や教員の転勤などにより、担当者が変わった際の引継ぎはどのようになされているか。
【答弁】担当者間で随時引き継ぎは行っているが、今後協議会として徹底していきたい。
⇒小平市に限らず、虐待対策での課題は就学後の支援です。小学校入学後も家族支援の発想をもって引き続き支援できるよう、協議会が機能することを期待します。

⑥いま問題となっているのは、深刻な問題を抱える親子ほど支援のきっかけになる広場事業や相談機関に出向いてこないということ。いわゆる「訪問型」の対策として、7月にスタートした育児支援ヘルパー・のびのび子育て応援をどう活用していく予定か。
【答弁】家事援助を通じて親の孤立を防ぐことができる。支援が必要な親をつないでいくこともできると考えている。

⑦虐待防止のためには、子育ての疲れや不安を取り除くための理由を問わない緊急一時保育や、夜間子どもを預かるトワイライト・ステイが必要だと思いますが、今後の設置についてどのように考えているか。
【答弁】2歳から中学3年まで市内の児童養護施設でショート・ステイを行っている。また、保護者の育児疲れを休める一時保育も10月からスタートする予定。
⇒一時的な保育は、親当事者が利用するだけでなく、虐待の防止や支援に関わる人がつないでいく先としても重要。トワイライト・ステイを望む声も大きい。ショート・ステイと同じ場所で受け入れてもらえると活用の幅が広がるという要望もあると述べました。

⑧虐待のケースに関わる担当者を支えるスーパーバイザーは、それぞれの関係機関の担当者に向けてどのように用意されているか。
【答弁】まずはセンターが中核機関として支援に当たる。児童相談所が後方支援を行う。
⇒虐待のケースに関わる支援者は、深刻な問題に直面します。もっとも大切なのは一人で抱え込まないことと、専門家による適切なアドバイスだと言われています。協議会の中には、民生・児童委員など機関のスーパーバイザーが設置されていないところもあります。協議会として虐待の専門家を設置すべきではないかと再質問で主張しました。答弁としては次世代育成部の保育担当参事がその役割を担っているとのことでしたが、各機関から独立した立場の専門家によるスーパーバイズが必要だと思います。