消える風景、生まれる景観

2007年1月11日 23時42分 | カテゴリー: 環境・まちづくり・行政

 小平には畑がたくさん残っています。住宅街と農地が織り成す光景は小平独特の風景と言ってよいでしょう。
 娘が保育園だった頃、毎朝畑を自転車で突き抜けて登園していました。途中農家のお宅と畑の間の道を通らせていただいていましたが、竹林があったり垣根がトンネルのように茂っていたり、まるでタイムスリップしたかのような風景。娘と二人でその道を「秘密の小道」と名づけ、冬の晴れた日には遠い向こうに見える富士山に自転車を止めて見入ったり、夏の夕焼けを眺めながら走ったりしたことはいまも思い出になっています。
 小学校に入って、娘が「あの道はたから道っていうんだよ」と友だちに聞いてきました。子どもたちはそう呼んでいるのかと思っていたら、先日見た小平の郷土史に「青梅街道沿いの農家の南側の畑道をたから道という」と書いてありました。昔ながらの呼び名がいまも子どもたちの口から口へと伝わっているのです。
 2004年に景観法が施行されましたが、景観とは何かは法律上定義されていません。新しい暮らしが育まれる以上、開発は必要なものではありますが、何を大切にするかを住んでいる人たちが主体的に決めていくのがまちづくりです。
たから道も宅地化が進み、久しぶりに通ると竹林が消えていました。新しい分譲住宅のモデルハウスにはイルミネーションがキラキラ。現代はたからならぬ「宝石の道」? 緑豊かな光景は市外に住む人から見ても小平の第一印象のようです。たから道、残したいですね。