食べて出す、それが生きること

2006年12月26日 23時12分 | カテゴリー: 介護・福祉・医療

 12月8日、NPO法人ACT小平「らいふえいど」 が開いた「排泄」に関しての公開講座を聞きました。
 講師は、「NPO市民の立場からオムツを減らす研究学会」理事長の田中とも江さん。人が人らしく、尊厳をもって生きるために、排泄の問題をタブー視せず、社会的な課題としていこうと活動しています。
 長年現場で「本人の気持ちになったケア」を実践している田中さんのお話は、とても力強く説得力がありました。不適切なオムツ使用は精神的・肉体的負担を増やします。排泄はそこだけが切り取られた現象ではなく、食べる・起きる・座る・出すという一連のリズムからできあがってくる。スムースな排泄のためにはまず食事、そしてできうる範囲でからだを起こして動かすことが大事、と田中さんは言います。
ケア・プランに求められるのは足りないものを補うだけではなく、そういった生活リズムをつくり、生きていることの幸福感を味わえるようにするためのもの——この考えをもとに田中さんは、ケアを受ける人の尊厳と家族の意思を尊重しながら、双方にとって最も良い方法を具体的に提案しています。
 食べることは生きること、そして出すことも生きること——赤ちゃんからお年寄りまで、人が生きる、そこにはいつも生身の「からだ」があることに、いまさらですが感じ入りました。政策も常に目の前に人を浮かべて考えるべきものですね。